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頚反射(緊張性頚反射)


頚反射の正式名称は「緊張性頚反射」です。緊張性頚反射には、「対称性緊張性頚反射」と「非対称性緊張性頚反射」の二つがあります。

見ただけで肩がこわばって張ってきそうな名前ですね。

頚反射もまた、その名前の難解な名称と反応が直感的に理解できないことで、医療関係の国家試験では、受験生を悩ませています。反射は、実際にあまり使わないし、覚えにくいので受験生に人気がないのです。

しかし、頚反射は用語にとらわれず、イメージで理解すれば、難しくもなんともありません。

では、くわしく見ていきましょう。


緊張性頚反射とは

言葉のむずかしさでつまずかないために、緊張性頚反射という言葉を、2まずにわけて考えます。「緊張性」と「頚反射」の二つです。


まず、「緊張性」について解説します。

緊張性というのは、「持続的に働く」という意味があります。つまり、緊張性頚反射は「ずっと持続的に働く反射」だということです。


次に、「頚反射」について解説します。

頚反射とは、頭の向きに応じて四肢が伸びたり曲がったりする反射です。顔の向いた方の手足が伸びて、反対側が曲がります。


上を向くと両手が伸びて、両足が曲がる

下を向くと、両足が伸びて、両手が曲がる

右を向くと、右手足が伸びて、左手足が曲がる

左を向くと、左手足が伸びて、右手足が曲がる


この記事上部にある「野球選手の写真」を見てください。

顔が右向きの投手の右手足が伸び、左手足が曲がっているのがわかります。スポーツ中には、頚反射と合致した姿勢がよく現れます。これも、反射が運動パフォーマンスに影響をあたえている一つの例といえます。


対称性緊張性頚反射と非対称性緊張性頚反射

つぎに、対称性緊張性頚反射と非対称性緊張性頚反射について解説します。

漢字ばかりで見るのも嫌になります。しかし、緊張性頚反射の部分については、もうわかっています。あとは、対称性と非対称性のイメージがつかむだけです。


対称性というのは、「左右対称の反射」という意味です。

非対称性というのは、「左右非対称の反射」というの意味です。


つまり、上下を向いたときは、左右対称的に手足が動き、左右を向いたときは、左右非対称に手足が動くので、「上下の頚反射」は対称性緊張性頚反射と呼ばれ、「左右の頚反射」は非対称性緊張性頚反射と呼ばれます。この名称で、広まっているのでずっとそう呼ばれているだけで、あまり深い意味はありません。


頚反射の本質は、

「向いた方の手足が伸びて、反対が曲がる」

たったそれだけです。

頚反射のまとめ

頭の向きに応じて

手足が伸びたり曲がったりする

持続的に働く

向いた方の手足が伸びて

反対が曲がる


参考動画:上下の頚反射(対称性緊張性頚反射)


参考動画:左右の頚反射(非対称性緊張性頚反射)


参考動画:ボルトポーズ(左右の頚反射)



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