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支持反射(陽性・陰性支持反応)

今回は、支持反射(支持反応)について学んでいきます。

支持反射は、別名、支持反応とも呼ばれます。反射と反応の違いは、厳密に定義されておらず、仕組みが単純なものが反射、複雑なものが反応と覚えてもらえば構いません。ここでは、慣例に従い支持反応と呼びます。

支持反応には、陽性支持反応と陰性支持反応があり、陽性支持反応が有名です。

では、さっそく詳しく見ていきましょう。


陽性支持反応

陽性支持反応とは、赤ちゃんの足に起こる反射です。赤ちゃんの脇を抱え、足の裏を地面につけます。すると、赤ちゃんは足を地面に突っ張ります。この時、赤ちゃんの足は強く伸びて、柱のようになり固っています。この反応が陽性支持反応です。


陰性支持反応

では、次に、陰性支持反応についても見ていきましょう。陰性支持反応も同じく、赤ちゃんの足に起こる反射です。陽性支持反応が出た後、赤ちゃんを持ち上げていくと、赤ちゃんは足を自ら浮かせます。この陽性支持反応に続いて、脚が曲がる反応が陰性支持反応です。


大人の支持反応

人間は、何気なく立っていても、膝が曲がって倒れることはありません。大人になっても、支持反応は生きていて、私たちの姿勢を支えてくれています。足を地面に着くと、陽性支持反応によって、脚が突っ張って自然と体重を支えてくれます。また、足を浮かせば、陰性支持反応によって、自然に膝が曲がります。それによって、つま先が引っかからずに歩くことができるのです。

また、長時間立っていると、足が棒のように固くなってしまいますが、これも、長時間、足裏に体重がかかったために陽性支持反応が高まって起こります。

膝カックンをされて、膝から崩れ落ちてしまうのも、ふだん無意識に陽性支持反応に頼って立位を保っているためです。意識的に立っていると、膝カックンをされても崩れ落ちることはありません。私たちは、さまざまな反射のおかげで日常生活を無意識に行なえているのです。


手の支持反応

足の支持反応は、多くの専門書に記載されていますが、手の支持反応については、触れられていません。動物の前足には、支持反応があることが確かめられていますが、人間の前足である手には、支持反応はないのでしょうか。私たちは、二足で立ち上がる前に、手を地面について体を支え、はいはいをします。人間の手にも支持反応があると考える方が自然です。成長すると、手を地面について移動する機会はほとんどなくなります。私たち現代人は、手の陽性反応が弱まっていてその存在を感じられなくなっているのです。反射を取り戻し、野生の運動能力を取り戻すためには、この手の支持反応を再び取り戻すことが一つのカギになります。

支持反応のまとめ

足裏に圧力がかかると脚が突っ張る

足裏の圧力が抜けると足が浮く

大人になっても姿勢をサポートする


参考動画:陽性支持反応・陰性支持反応


参考動画:陽性支持反応・陰性支持反応


参考動画:手の陽性支持反応



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