操身術
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操身術は、武道・武術の「ふしぎな達人技研究」から、体の「しくみ」とその「使い方」を研究しています。
「身」を「操」る「術」を研究しているので、「操身術」というわけです。
操身術では、長年の身体研究から、武術のふしぎな達人技は、身体の無意識の反応である「反射」が可能にしているとの結論にいたりました。
反射がわかると、「体のしくみ」がはっきりと見えてきます。また、「体のしくみ」がわかれば、自ずと「体の使い方」も見えてきます。操身術では、「反射」を軸に「体のしくみ」と「体の使い方」を伝えていく活動も行っています。
では、まず、簡単に「反射」についてご説明しましょう!
合気・発勁など達人技の原理は「反射」だった!
医学では、「特定の刺激」に対する「無意識の反応」を「反射」といいます。
例えば、鼻の粘膜をコヨリなどで「刺激」すると、人間は「無意識の反応」として「くしゃみ」をしてしまいます。また、喉の奥を圧迫すると、胃の内容物が逆流し、嘔吐してしまいます。この現象も、喉の粘膜の圧迫刺激に対する無意識の反応です。さらに、口を大きく開けて、咬むための筋肉、「咬筋」が伸ばされると、無意識にあくびをしてしまいます。
このように、人間には、特定の刺激が与えられると、無意識に反応がでてしまう「反射」が多数存在しています。武術の達人技は、この無意識の反応である「反射」の組み合わせによって、成り立っています。ですから、「的確な刺激」を与えることで、達人技を再現することも可能です。
合気系の武術の「合気がかかる」と手が離れなくなる現象は、「反射」で説明可能です。
この現象は、「把握反射」を引き出すことによって、再現できます。把握反射とは、手の平を刺激されると、五本の指が曲がり、手を握ってしまう反応です。生まれたばかりの赤ちゃんの手の平を指で刺激すると、指を握り返してくるのは有名ですが、この反応が把握反射です。合気がかかるとつかんだ手が離れなくなるのは、把握反射によって、自ら相手の腕をつかみ続けてしまうからとうわけです。
また、中国武術の相手を吹き飛ばしてしまう「発勁」も反射で説明がつきます。
全身の筋肉には、伸ばされると縮もうとする「伸張反射」という反射があります。伸張反射は、学校の健康診断で行われる脚気の検査で、おなじみです。足を浮かせて座り、膝のお皿の下を打腱器で叩かれると、足がピョコンと伸びてしまうのは、太ももの大腿四頭筋が伸ばされ、伸張反射によって急激に収縮するからです。この反射を生起させると、相手に意図しない筋収縮をさせることができ、相手は自分の意志に反して、自ら後ろに吹き飛んでしまうと言うわけです。
では、身体に、どんな作用をもつ反射が眠っているのか、ざっとみて行きたいと思います。
まず、全身の筋肉には、筋肉が伸ばされると伸ばされたその筋肉自身が縮もうとする「伸張反射」があります。
また、頭部の向きに応じて手や足が伸びたり曲がったりする「頚反射」や「迷路反射」という反射もあります。
さらに、皮膚への刺激で身体が動いてしまう反射も多くあります。手の平に圧がかかると手を握ってしまう「把握反射」、皮膚をさすると体が動く「ギャラン反射」、皮膚への圧で体が動く「ハンガー反射」などです。
また、急激な傾きに対して起こる反射もあります。頭部が急激に後ろに傾くと、腕を広げてなにかを抱え込もうとする「モロー反射」、体幹部が急激に傾くと手をつこうとする「パラシュート反応」などです。
身体の「無意識の反応」は、まだまだあります。
反射の作用と発動条件を理解していくと、不思議に見える達人技も、身体の理にかなっていることがよくわかります。
一つ一つの反射は、非常にシンプルな働きをしていますが、それらの反射が混ざり合い、万華鏡のように、さまざまな達人技を生み出しているのです。
まずは、YOUTUBE動画をご覧下さい!